「お母さんが、おばあちゃんにお水をかけました。」
息子がまだ小学生低学年の時、国語のノートに書かれていた文章だ。
「~が、~をしました。」
の文章を書きましょう・・・という問題だったのだろう。
その頃は主人の母(お姑さん)と同居していた。
義母はものすごく変わった人で、人柄は明るく正直なのだが超自己中心的で、その頃は鬱の薬も服用していた。
誤嚥があったので、三度の食事は刻み食で私が用意していた。
初めての同居で気を遣い、またそのわがままさに私は疲弊していた。
ある夜、お薬とお水を持って行ったとき、義母が
「お薬をくれないなんて、意地悪!!」
と言ったのだ。
日々なんとか耐えていたその頃の真面目な(笑)私は、「いじわる!?だと~!」とぷっちーんと切れて、
気がついたときには持っていたコップの水を、義母の胸元にかけていた。
「!!」
自分で自分の行動にびっくり・・・だ。
そのあと義母は
「あ~あ濡れたわ。」
とタオルで胸元をふき、薬を飲んでいた。
(義母にとっては、私の行動は特に気にすることではなく(そこに関心はない)薬こそ最大の関心事・・・なのだ。)
この一件で、私は自分のストレス度を思い知った。
(感じてはいたがここまでとは思っていなかった。)
そして、一部始終を見ていた息子は後日、国語のノートにこの文章を書いたのだ。
印象的だったのだろう。
世の中には書かないほうがいいこともある(笑)…なんて微塵も考えない年頃だし・・しかも、文法的にはばっちり正解ではあるし・・・。
私としては、その文章を見た担任の先生が困惑されただろう・・・(笑)といってわざわざ説明するのもなんだし、まっいいか~とスルーした。
その義母も去年の夏に亡くなった。(同居は一年足らずで、その後はずっと病院生活だった。)
とにかく義母のエピソードはどれも世間的には、シリアスになりがちなことだが、私たち家族には明るい笑い話としてよく話題になる。
(主人はここぞとばかりに、この一件の事もつっこんでくる。笑)
(でも、ママ友に笑いながらいろいろなエピソードを話していたら、ドン引きされたことがある。免疫のない人にはヘビーすぎて・・笑)
とにかく、周りを巻き込む強い力でとんでもないことを(常識とか良識なんて通用しない)ぐいぐいとあきらめることなくする、あのエネルギーはどこからくるのだろうか?といつも不思議だった。
同居していたとき、なぜか私は毎日毎日クラシックの音楽ばかりかけて、フローリングの床をふきまくっていたのを懐かしく思い出す。
そうでもして気持ちのバランスを取らないと、どうにかなりそう(私が)なくらいエネルギーの強い人だった。
明るく面白い人だった・・おばあちゃん。
あの世でもきっとエネルギッシュだろう。
そのおばあちゃんの影響で、ひとり息子であるパパは大変苦労してますよ~。(笑)
(おばあちゃんである母親に、良識的な躾を受けていない・・それらしきものは大人になって、周りの大人の行動を見よう見まねで覚えていったそう。なので、本質的なことが分かりにくいのだ。)
私もできるフォローはしますが、おばあちゃんもそっちの世界で落ち着いたら応援よろしくね~。
(大変遅くなりましたが、水をかけたのは本当にごめんなさい!!)