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時間のパラドックス

本当は「時間」というものが存在しない・・・ということに気づいてから、とても不思議な感じだ。

 

物理的には日常生活の中で、もちろん時計やカレンダーを見て計画を立て、行動する。

 

けれど、とても変化したのは過去や未来のことを考え続けなくなった・・・ということだ。

時間は常に「今」だ。

 

「いま」には何も問題がなく、やることは目の前の事だ。

 

今までの習慣で、思考がどこからともなくやっては来るけれど、気づくようになった。

思考は問題を製造し続ける。

でも、その事実を認識してから問題が製造される過程に気づくようになった。

そして、問題は「いま」の事で製造されるのでなく、「過去」か「未来」の事で製造されるということも。

 

多くの人は「いま」にいない。

さっきの事を気にしているか、明日の事で頭がいっぱいか、はたまた遠い過去か、輝かしい未来か・・・いずれにしても「いま」にはいない。

 

人間の思考が作った「広告」は、常に人間の不安を煽り、「いま」ではなく、過去か未来へと視線を向けるようにする。

皆が「今」に生きるようになると、消費活動は随分と減少するからだ。

 

時々頭の中の思考をストップして、静かに呼吸をしてから質問してほしい。

「いま、ここに、何か問題があるだろうか?」

と。

 

ほとんどの人はきっと、その瞬間何の問題もないと思う。

落ち着いた波の少ない海のように静かだろう。

 

そして、次の瞬間なだれのように思考がやってきて、怒涛のようにおしゃべりが始まるだろう。

 

本当のあなたは、落ち着いた波の少ない静かな海のほうだ。

いつもは思考のおしゃべりが多すぎて存在にも気づいてないだろうが・・・。

 

 

本当のあなたは広くて深くて、消えたり亡くなったりしないのだ。

このことに多くの人が気づくまで、この世界のゲームは続くのだろう。